Scorpius

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2010.09.01 Wednesday

涙に何色を混ぜようか迷う、オーソドックスに寒色か、意表をついて暖色か、
はたまたモノクロ、マスカラパンダ、涙に色はあるの、問うたのは大人か子供か、

いつだって囚われて縛られて、人間でいることを教養、はたまた強要されて、
言語に支配される世界に座った気になって、お金のことを話してる、

おじさんのスーツフケだらけだよ、素直に指差す子供の鼻水が固まって、大きな海になる、
誰かが言っていた創世記には、アダムもイブも霞んだまま、

どれが細胞、これが細胞、君も細胞、僕も細胞、私も細胞、貴方も細胞、細胞の集合、
指先に入った筋の一筋一筋をなぞりながら、ハイ細胞、ハイ君も細胞、と呟いてから、
結局のところ今のような容になりましたと報告をする、


( 君も人間だ )

2010.09.09 Thursday

冷たいものを許容して受容して
血色の悪い四肢を夢中で動かしていた

まるで水中にいるみたい

何処にも足がつかなくて
何処にも辿りつけなくて

意思と自己を見失う

それでも何処かに届けばいいと
薄れゆく意識と記憶の中で少しだけ欲張った

既に全部、失っているのに

弱さを認められないままの肉体と精神は
また、深く暗く、溺れていくのだろう


( 処世術 )

2010.09.09 Thursday

届かないから手を伸ばす

気がつけば黒髪の人が
わたしの右腕に触れていて
茶髪の人が遠ざかる

欲しいのはどちらだったか
ずっとずっと黒い人と交われば
そのうち茶色い人は消えるかな
試してみる価値なんてないこと
わたしが一番知っている

欲したのはどちらだったか
ずっとずっと隣を見ていたから
世界を欺く桃色の人を知りました
消えて欲しいとは思わないよ
けしてほしいの、サクッと、どうぞ

左右に裂けてしまえばいい
二つになって飛んでいきたい
今より遠くと今より近く

さいてほしいの、いますぐ、このまま
ひとおもいに、バリっと、どうぞ

伸ばすための手はいらない


( 待合室の人 )

2010.09.12 Sunday

どうしよう、とても、きもちわるいや

わたしの感覚に触れるもの
全部全部全部
消えてしまえよ

わたしの感覚を捉えるもの
全部全部全部
求めてくれよ
わたしを

どうにも、わたし、きぶんがすぐれないや

寂しさを埋める悲しみを与えて、頂戴、
このまま、抱きかかえて、それでも生きていくから


( 百年後に樹海で会いましょう。 )

2010.09.17 Friday

かんがえろ、
それから
とぎすませて、

おれをみろ、
おれにふれろ、

ほら、つめたくなどないだろう
ほら、ぜつぼうなどないだろう

めぐる血はとても、あたたかい
違いはあれど、あたたかいぞ、

おまえも、


( 伸ばせ両の手、感じろ鼓動、 )

2010.09.19 Sunday

君、嘘は見えているぞ
其れは瞳にこびりついて
嫌なにおいを発するんだ


( 覚悟して吐け )

2010.09.20 Monday

肋の骨に絡みつく軟体動物が、
生きろ生きろというものだから、
僕はすっかり機を逸してしまい、
薄暗い感情の奥に隠された、
愛しい狂気にコントロールされながら、
一人で呼吸する方法を探し始めた。

苦しみに息を詰まらせながら、
水中で柔らかな涙を見つけた僕の、
捉われたままの下肢だけが、
いつまでも魚になれずに、
懐かしい夏を繰り返している。

浮かぶ、あの笑顔が、恐怖に暮れた、彼を殴りつけて、


>> はじめにもどる(とこしえに)
  NEVERENDING "BADEND"  


( NEVERENDING "BADEND" )

2010.09.21 Tuesday

A
声高の変態め、囁くなんて勿体無い
薄い膜を突き破ってしまおう、傷つけるために鋭くなるんだ

B
ふたりは頭の先から沁みていく汚さに気付けないまま
まるでひとりが汚いみたいに言うに違いない

C
もう、なにもかも、なにもかもが使い古されているよ
要らない言葉ばかりを与えてくれよ、薄汚れていない、新しい言葉を

D
つまらない思想に囚われて活字を全て投げ捨てた
人であることをやめようと思ったのはこれが最後だ



( 愛を感じているか? )

2010.09.26 Sunday

素敵な海岸線
あの子の膝小僧を
待ち受け画像に設定完了
そうして走り出すのさ、

はーじーめーのーいぃぃぃぃぃぃぃぽ!!


素敵な海岸線
あの子の膝小僧を
待ち受け画像に設定完了
そうして捕まえるのさ、

はーじーめーてーのーちゅゅゅゅゅゅゅゅゅうぅぅぅぅぅぅ!!


( さあイゾルデ、君の愛を語るがいい )

2010.09.29 Wednesday

日々駄目になって行く私の 積み重なった駄目の中から 腐りかけの駄目だけを選んで 啄んでくれる
優しい天使はいないのかしら その翼の犠牲を美しいと 決して 美しいなどと言わないから
日々駄目になっていく私の 腐りかけを ゆっくり取り除いてはくれないかしら


( はやく、ひかりがみえなくなるから、 )

2010.11.02 Tuesday

人と人はわかりあえない生き物、何処かにある、そんな思いが強くなる
駄目駄目駄目、信じて信じて、信じておけよ、ビリーブ!
なんだろう、とても悲しい、悲しい悲しい、デジャヴ、でも、デジャヴなんだ、ああ
人間が感情を持つことに、時々凄く嫌になる、憎らしくなる
だけど、それだって感情、感情じゃあないか
『やあやあ!よろしく!ひさしぶり!』

誰かに言いたい、誰にも言えない
冗談交じりにするから
『ふりだしに、まわれみぎ、もどれ』
キシキシいってる、キシキシいう、骨じゃないところが
締め付けているから、何処にもいけないのかな
解放できないのかな、伝わらないのかな
無かったことになるんだな、懐疑ばかり刺されるんだな

本気なんて、自分の中にあれば十分じゃないか、誰かに言う必要なんかないじゃないか
決意なんて、(以下同文!)
覚悟なんて、(以下同文んんんん!)
しんじょうなんて、(いかどうぶんんんんんんんn!)

あああ、ああ、あ
だけど、あの子の前では泣いてもいいよね


( who needs it! )